毒にも薬にもならないblog

twitterに書ききれなかったことを、こちらでつらつらと。

映画『ジョーカー』を観たらアンパンマンと攻殻機動隊を思い出した話

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出典:IMDb

 

最初に言っておきます。

 

 

知らんけど

 

 

バットマンも知らんし、ダークナイトも知らん。

ゴッサム???ウェイン???何それ美味いの?知らん知らん。

 

この映画をより深く味わい楽しむための前提となる知識をな〜〜〜んも知らずに観ました。それらをサクッと学んだ上でより深い考察が読みたい人はGoogleで「ジョーカー 考察」で1番目に出てきたブログを読んでください。よくまとまっててとても面白かったです。

https://note.mu/little_shotaro/n/n996298127d7f

 

そんな前提知識ゼロの状態で『ジョーカー』を観た上で、上記のブログには書かれていなかった「感想」と「考察」をどこかに書いておきたくなっちゃって。本当はサクッとツイッターに書きたかったけど、ネタバレ含むので完全に埃をかぶっていたこのブログに書きました。まさか3年ぶりのブログがジョーカーの話になるなんて誰が思ったでしょう…(´・_・`)

(以下ネタバレあり)

 

目次

 

【感想】ジョーカーは逆アンパンマンだった

アンパンマンと言えば皆さんご存知国民的アニメ。その溢れんばかりの正義感で、悪者のバイキンマンをアンパンチでやっつける正義のヒーローです。

 

でも本当にアンパンマンが絶対の正義で、バイキンマンは絶対の悪なのでしょうか?そう思うのだとしたら、それは僕たちがアンパンマンの目線で彼らの世界を見ているからではないでしょうか?

 

本作『ジョーカー』の後半で、この映画の重要なセリフが登場します。

人はいつだって善悪を己の主観で決めている、ならば僕も何が良いか悪いかを『主観』で決めさせてもらう 

 

そう、善悪とは主観で決まるのです。アンパンマンの主観で見たらバイキンマンが悪ですが、バイキンマンの主観で見ればアンパンマンが悪なのです。

 

バイキンマンの目線になってアンパンマンのアニメを見てみてください。その醜悪な見た目、ガラガラの気持ち悪い声で街の人たちから忌み嫌われ冷たい目で見られ、常にお腹を空かせています。それがやがて憎しみになり暴力を振るうようになったのです。

 

誰かに似てると思いませんか?そうです、哀しき殺人鬼ジョーカーと化したアーサーこそ人間の形をしたバイキンマンだったのです。ジョーカーはバイキンマンの主観で描かれた逆アンパンマンの話だったのです。ちなみに、実はバイキンマンにはフランケンロボくんというかわいい子供を持つ「優しいパパ」という意外すぎる一面があります。

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出典:Twitter

殺人鬼ジョーカーと化したアーサーも、元は老いた母を一人で看病する心優しき息子だったのです。

 

勧善懲悪に対するアンチテーゼとそのリトマス試験紙

日本人ってアンパンマンしかり水戸黄門しかり、正義が悪を懲らしめる勧善懲悪のストーリーが大好きですよね。最近は痛快TVスカッとジャパンというベタな勧善懲悪の話を流してゲストがスカッとボタンを押す、というバラエティ番組まであるそうです。人は不満やストレスが溜まると勧善懲悪の話を見て溜飲を下げたくなるのでしょう。

 

しかし本作では、人々の勧善懲悪が時として逆回転する危険性を暗示していたように感じました。勧善懲悪が逆回転した時、人は誰もがジョーカーになる。誰もが心の中にジョーカーを飼っている。そのリトマス試験紙が、地下鉄エリート殺人事件のシーンです。

 

アーサーがピエロの姿で働いていた時にクソガキ達に襲われ仕事道具を壊され金を盗まれ、被害者なのに社長に叱責され、さらに同僚に裏切られて大好きだったピエロの仕事を失った帰り道。面白くなくても笑いが止まらなくなってしまう病気のアーサーは、地下鉄の中で女性に悪絡みしていた見るからに鼻持ちならないエリートサラリーマン3人組に一方的に因縁をつけられボコボコに蹴られ続けます。その時、銃を持っていたアーサーは勢い余って発砲し彼らを射殺してしまいます。

 

このシーンを観た時、あなたはどう感じましたか?

スカッとしませんでしたか?

アーサーがかわいそう。あんな奴ら殺されて当然だ!と思いませんでしたか?

 

もし少しでもそう思ったのであれば、それはあなたの心の中にもジョーカーが住んでいる証拠です。だって、これは殺人です。どれだけエリート達が酷い事をしていたとしても、それは殺して良い理由にはなりません。

 

しかしかく言う僕も、あのシーンを観て正直スカッとしてしまいました。と同時に、これは監督がジョーカーを観る観客に投げかけた問い、リトマス試験紙だと思いました。あのシーンでスカッとしてしまった人はジョーカーになる素養が(認めたくなくても)ある。そして恐らくあのシーンを観た観客の99%はスカッとしてしまったのではないでしょうか?

 

あの射殺されたエリートサラリーマン達にも彼らを愛する家族がいて、もしかしたら老人や赤ちゃんには優しい一面もあったかもしれないし、あの日はたまたま会社で理不尽な目にあってしまいストレスが溜まっていただけかもしれません。でももちろんそんなシーンは描かれていないので、あの地下鉄の中のあの場面だけを切り取れば酷く横柄かつ暴力的で殺されても仕方のない悪人のように映ります。

 

でも、これも主観で善悪を決めているだけなのです。そして監督はあえてアーサーの主観に立つ事で、意図的に悪(ジョーカー)が正義に見えるようなレトリックとしてこのシーンを撮ったのではないかと思うのです。

 

ジョーカーと攻殻機動隊の共通点

攻殻機動隊は僕が大大大好きなアニメで、最近もNetflixで夜な夜な観てるのですが。今回ジョーカーを観て、僕は攻殻機動隊を思い出さずにはいられませんでした。(攻殻機動隊の説明はそれだけで3日3晩かかる上、あまりに複雑な話過ぎて説明出来る自身がゼロなので詳しくはググるNetflixで観てください。ってかマジで面白いから観た事無い人は騙されたと思って観てくれ…!!!)

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出典:NAVERまとめ

僕はなぜジョーカーを観て攻殻機動隊を連想したのか?

それはアーサーが生み出した殺人鬼ジョーカー(ピエロ)が貧困に喘ぐ大衆のヒーローとなり、ついには街中にピエロの仮面をかぶった模倣者達が大量に現れたシーンを観て強く感じました。あっ、これ完全に笑い男とその模倣者が生まれた構図と同じだ、まさにピエロのSTAND ALONE COMPLEXだ、と。きっと分かる人には分かるのではないでしょうか?

 

【考察】ウェイン夫婦を射殺したのは誰だったのか?

この映画の最後は、精神病院に収容されたアーサーと精神科医が対面するシーンから始まります。冒頭のブログしかり、本作のストーリーは全てこのラストシーンに出てきたアーサーの妄想だったのでは?という説がありますが、僕もその意見に概ね賛成です。

(妄想オチてwww奇面組かよwwwと思った人とは友達になれそうな気がします)

 

ただ、だとすると一つ疑問が残ります。映画館から出てきたウェイン夫妻を射殺したのはなぜアーサーでは無かったのでしょうか?もしアーサーの妄想の世界だったのであれば、なぜあれだけ憎かったウェインを自らの手で殺さなかったのでしょう?

 

思うに、ウェイン夫婦を射殺したのはアーサーの妄想が生み出した本物のジョーカーだったのではないでしょうか?ジョーカーのオリジナルはアーサー(の妄想)ですが、そのジョーカーが大衆の悪のヒーローとなり大量の模倣者を生み出した結果、その模倣者の中からオリジナルのジョーカーすら超越する"本物のジョーカー"が生まれてしまった。つまりアーサーは自らの妄想でオリジナルのジョーカーになったものの、その妄想の中からオリジナルを超える本物のジョーカーを生み出してしまい、自身はフェイクになってしまった…

 

 

どうですか、皆さん?

全く意味がわかりませんねwwwww

書いてる僕ですら全く意味が分かりませんwwwww

だって今、深夜2時wwwww

なんでこうなったwwwww

 

ツイッターではネタバレしちゃうから代わりに書いただけなのになんで3,000字超えてるんや…そりゃ疲れて意味分からん事書き始めるわ…これだからブログは嫌いなんや…

 

まとめ

・ジョーカーはバイキンマンが主役の「それいけ!バイキンマン」だった

・アーサーはジョーカーでは無かった、アーサーの妄想から生まれたジョーカーの模倣者が本物のジョーカーになってしまった説

 

我ながらなんて雑なまとめなんや… 

ま、知らんけど

 

いやぁ〜映画って本当にいいもんですね。

サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ〜〜